運動会。
近所の保育園の運動会の音がうるさいです。
でもちびっ子の声はやっぱり和む。
あおくる実は、昔ちょっとしたセカオワ絵師だったんですが、最近またハマり出しまして。
というのも、新曲のhey hoがかなり好みだったのです。
よきよき。全盛期の曲、RPGを思い出しました。
さてさて、くだらない小説も今回で最後ですよん。
「泣いてないよ」
志田に顔を向けないで否定したが彼女はなんとも思ってないようだった。
「守屋は?一緒じゃないの?」
「アホみたいに泣いてる」
窓から指差した先にうちのクラスの生徒たちがいた。
確かにアホみたいに泣いている。
守屋だけじゃないようだが。
「ああいうノリ、ついていけないわ。昔からずっと、私の言いなりだったくせに」
犯人探しで躍起になって騒いだ守屋にいらついていたのだろう。呆れたようにため息をついた。
「で、なんで泣いてるわけ?こっちは感動の涙、ってわけでもなさそう」
「志田には関係ないよ」
「関係ないわけじゃない」
「新しいオモチャ、見つけたもんね」
新しいゲームのフィルムを剥がすときみたいに、志田はうれしそうに親指で平手の涙を拭った。
「もう何も考えなくてもいいよ。ただ私に操られてればいいから」
自分の首にかけてあったヘッドホンを外して平手の頭につけた。爆音で落語が流れている。
「…」
落語のせいで何を言ったのかは聞き取れなかったけど、志田のあんなに優しい顔を初めて見た。孤独だと思い込んでいた心に光が差したような気持ちになった。
これじゃあまるでヒーローとヒロインの立場が逆じゃないか。
でも、それでもいいや。
私はヒーローになりたかったわけじゃない。支配したかったわけでもない。
居場所が欲しかったんだ。
孤独だったヒーロー気取りは、ヒロインになった。
ー完ー
?「これこそクソオチだわ」
おわり。